「…アレ?兄様、ちっさ!!」
まったくと言うか、相変わらず失礼なヤツだ!成長してなくて、悪かったな!!お前がデカくなったんだ。じろりと下から睨んでやれば、赤い目をおどおどさせて、マリアは膝を着いた。
「…兄様?」
「…何だ?」
「…怒ってんのか?」
「…別に怒ってない。…向こうはどうなんだ?少し前までは、お前も大変だったのだろう?」
タンネンベルクの戦いで、ポーランド・リトアニア連合王国に敗し、暫くはその下で働かされていたと訊いた。
「…まあ、大変だったけどよ。お陰さまでなんとか、兄様にまた会いに来れるようになったし」
へらっとマリアが笑う。…可愛いやつめ。
「…そうか」
よしよしと頭を撫でてやる。マリアは嬉しそうに赤い目を細めた。
「俺、もっと頑張って、兄様のそばにずっといれるように頑張るからな!」
ただただ単純にマリアのおれを慕う言葉が嬉しいと思った。
公国プ-と神羅。王国プーになったら、呼び方が「兄上」になると良い。まだ、三十年戦争まで大分、時間がある頃。この頃はまだオーストリアさんとイタリアちゃんとハンガリーさんと兄様は同居中。マリアはハンガリーにちょっかい出しにいったり、兄様に頭なでなでしてもらいに行ってたりすればいい。