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「Axis Powers ヘタリア」の二次創作を扱う非公式ファンサイト。
07 . May
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20 . August
本田さんによる本田さんの為の本田さんの回。

参考文献 テ○スの王子様27・28巻 OVA 全国大会篇4巻








拍手[3回]






「ゲームと言えば罰ゲームが必要だと思いませんか?」



にっこり笑んで、本田さんがクーラーボックスから徐に取り出したグラスには、鰯が刺さっていた…。



(本田さんが)暴走?!ビーチバレー!! 二日目 前編




 二日目。海水浴と言ったら、定番だろうってことで、今日はみんなでビーチバレーをやることに。くじ引きでペアを決めた。組み合わせは次の通りだ。

うさぎさん・本田さん
「爺、足、引っ張るなよ」
「引っ張りませんよ」

俺・ムキムキさん
「頑張りますので、よろしく」
「ビーチバレーは俺は初めてなんだ。よろしく頼む」

髭さん・親分さん
「ビーチを華麗に舞っちゃうよ!」
「負けへんで~!」

ハンバーガー君・眉毛さん。
「君、俺の足を引っ張らないでくれよ!」
「引っ張らねぇよ!ばかぁ!」

イタリア君・メイプルさん。
「ヴェ~。よろしくね!」
「こちらこそ、よろしくお願いしますね」
「…誰?」
「マシューだよ!」

そして、冒頭の本田さんの台詞に繋がる。…ってか、アレってアレだよなぁ。嫌な予感しかしない。
「何だい、それ?」
「イワシ、ミズです」
「何コレ、コレが罰ゲーム? 俺、前にイワ、シミズ、飲んだことあるよ!美味しかったよ」
いや、その色、国防色っていうか何色って言えばいいんだ? どう見ても、清水ではない。…イタリア君が本田さんから、グラスを受け取る。
「え、うわ、フェリシアーノさん、飲んだら、駄目です!!」
俺の制止は間に合わなかった。イタリア君は一気にぐびりとやってしまった。イタリア君の口元から、ダラリと液体と鰯が滴り落ち落ちる。

「ウェヴェヴェェ~!!アーサーのご飯よりまずいよぉおおおお!!げひゃぶーーーっ!!」

「な!何だと、てめぇ!!」
眉毛さんが太い眉をつり上げる。

ずばずびずばばば!!ごろごろばしゃーん!

「フェリシアーノォオオオ!!」

イタリア君は意味不明な叫び声と擬音を発しつつ、凄い体勢で、ぷか~と波打ち際に沈んだ。ムキムキさんのイタリア君を呼ぶ声がビーチにこだまする。

「石清水ではありません。鰯を丸ごと絞った鰯水です。DHA、豊富ですよ」

それに動じるでもなく、にっこり笑った本田さんの言葉に皆、戦々恐々…。元ネタ知ってる俺は笑いたくても笑えない。絶対に、飲みたくない!

「Oh my God!!フェリシアーノはいきてるのかい?」
「菊ちゃん、可愛い顔して怖ッ!」
「…俺の飯は不味くない!不味くないんだからな!」

眉毛さん、それは何か違うと思う。どこから突っ込めばいいのか解らない。

「フェリちゃん、しっかりしいや!」
「フェリシアーノ!しっかりしろ!」

完全にイタリア君は白目むいて泡吹いて倒れてるし…。…あれ、そう言えば、何かメイプルさんがいないな。…誰も気づいてないみたいだけど、…ま、いっか。

「…やるな、爺!…でも、フェリシアーノちゃんが心配だぜ…」
「大丈夫ですよ。体に悪いものは入ってませんし。死ぬほど、不味いだけですから。私も…日頃の鬱憤…、いえ、これで皆さんもやる気が出たようですし、何よりです」

今、本田さん、鬱憤って言わなかったか?本田さんの日頃のストレス発散にイタリア君は巻き込まれたのか…。合掌、イタリア君、迷わず成仏してくれ…。



「ルールはタイブレイク方式、先に7ポイント先取すれば、勝ちとします」

ルールを本田さんが説明する。
「負けたペアは「本田特製鰯水」を飲んで頂きます」
「「「「…!!」」」」
「効果の程はフェリシアーノ君が身を持って教えてくださいました」
本田さんはにっこりニコニコして、鰯水を手にしている。
「oh!Sardineが刺さってるんだぞ!」
ワオ!とハンバーガー君。
「…斬新だな」
斬新どころじゃないです、眉毛さん。
「斬新過ぎでしょ!」
ナイスツッコミです、髭さん。…ってか、本田さん、鰯水なんていつの間に準備したんだろう。…まさか、朝、市場で箱買いしてたブツがあの鰯…だった、とかじゃないよな…。




さて、一回戦だが、一回戦はムキムキさん・俺vsハンバーガー君・眉毛さん。

「負けないんだぞ!」
「…この勝負、負けられない!」

確かに負けられないってか、絶対に鰯水なんて飲みたくない!!…俺とムキムキさんは初心者ながら死に物狂いでボールを追った。
「あ、ネットに当たったで!」
「でも、入った!!」
俺の打ったサーブボールはネットに触れ、ひょろひょろと相手の次コートへと落ちた。それにポイントが加算される。それを見たハンバーガー君が抗議の声をあげた。
「サーブがネットに当たったら、駄目なんじゃないのかい?」
「残念ですが、ビーチバレーのルールではサーブでのネットインも有効得点となります」
審判をしていた本田さんが答える。
「Boooooooooo!!納得、いかないんだぞ!!ズルイんだぞ!!」
「おい、アル、」
「バカバカしくて、こんなことやってられないんだぞ!!」
眉毛さんの制止を振り切って、ハンバーガー君は試合放棄か…。…コートを出ていこうとするハンバーガー君の前に、本田さんが笑顔で立ちふさがった。

「いらっしゃいませ、喜んで~っ」

青々とした鰯が刺さったグラスが嬉々として、差し出される。それをハンバーガ君は眉間に皺を寄せ、受け取った。
「何だい、こんなもの!ヒーローの俺には苦でも何でも、無いんだぞ!!」
ぐびりと、ハンバーガー君は一気にいった。
「…うわ」
思わず、声が漏れる。ハンバーガー君は大丈夫だろうか?

「ヴォエエエエッ!!アーサーのスコーン並に、超まずいんだぞ!!」

ぺっぺっと砂を吐くように、顔を歪めるハンバーガー君に眉毛さんが太い眉をつり上げた。
「何だと!てめぇ!」
眉毛さん、突っ込むところ、そこじゃない。…流石、味覚音痴は鰯水如きではびくりとも、常人と味覚は違うようだ。…それに、本田さんが舌打ちしたようだったが、俺とムキムキさんは黙って、それを見なかったことにした…のだった。




…続く。


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